2部構成となっており、赤の広場コンサートはBBC放送制作のドキュメンタリーで一部演奏は途中まで、ボーナストラックのサンクト・ペテルブルク公演は純粋に演奏のみ。
いずれもツアーメンバーは、2001年ツアーから同じで演奏には定評のあるメンバー。
コンサートそのものは、いずれも文句のつけがたい出来なので、どちらが良いと思うか(どちらが好きか)は、ドキュメンタリーが好きか嫌いかという個人の思想によるだろう。
私はドキュメンタリーは大好きなので「赤の広場」コンサートを、多少作りすぎの感じはしたが、共感できるところが多かった。
理由を語ろう。
ロシアの人々とポール、「Back in the U.S.S.R. 」が誕生して以来、40年の年月、途中20年前のニアミスも経て、社会主義の崩壊もあり、恋いこがれた同士がようやく出会うことができた。
「長い年月、待たせてごめん。やっと、来ることができたよ」「本当に来てくれたのですね。この日をずっと待ってました」という感じが、コンサートから読み取れる。
ポールも、ロシアの人々の幸せそうな表情が実にいい。
ロシアの国防大臣が「1984年にビートルズのレコードが解禁されてLPを全部買いました」「ビートルズがきっかけで英語をおぼえました」ポールとの出会いは国防大臣と国賓ではなく、一ファンとアイドル(笑)。
プーチン大統領がクレムリンにポール夫妻を招待して、コンサートには行けないがと言いながらも仕事を切り上げて?駆けつけ、ポールは彼のために「Back in the U.S.S.R. 」をもう一度演奏するところもいい。
反論もあると思うが、ビートルズを脱退した時点で、彼はビートルズからコアを持って出て行ったのだな、と私は確信した。
少なくともロシアの人々はポール=ビートルズと思ってコンサートに参加したファンが大半だろう。
演奏曲もほぼビートルズナンバー。
赤の広場コンサート(2003年)
- It’s Getting Better
- Band on the Run
- Can’t Buy Me Love
- Two of Us
- I Saw Her Standing There
- We Can Work It Out
- I’ve Just Seen a Face
- Live and Let Die
- Someone’s Knocking on the Door
- Fool on the Hill
- Every Little Thing
- Birthday
- Maybe I’m Amazed
- Back in the U.S.S.R.
- Calico Skies
- Hey Jude
- She’s Leaving Home
- Yesterday
- Let It Be
- Back in the U.S.S.R. (Reprise)
サンクト・ペテルブルク公演(2004年6月20日)
- Intro
- Jet
- Got to Get You into My Life
- Flaming Pie
- Let Me Roll It
- Drive My Car
- Penny Lane
- Get Back
- Back in the U.S.S.R.
- I’ve Got a Feeling
- Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band/The End
- Helter Skelter
ボーナス映像
- 「赤の広場」の想い出
- ロシアとビートルズ
ボーナス映像「赤の広場」の想い出の中でポールシェークスピアの中の言葉、「自分に誠実であれ」これが彼の座右の銘だと語る。
彼が人生を謳歌しているのは、きっと自分に誠実だからだろう。
TOSHIBA-EMI INTL / SPECIAL – Paul McCartney 特集
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